究極のポータブル電源!? が登場
EcoFlow社といえば、ドローンで知られる「DJI」のメンバーにより2017年に誕生。筆者が初めて目にしたのは2020年に開催されたジャパンキャンピングカーショーでした。そこに展示されていた「EFDELTA」は1260Whの容量に1600Wの出力というハイスペックなモデルで大きな衝撃を受けました。
この「EFDELTA」は現在多くのキャンピングカービルダーで採用されているのはご存知のとおり。ポータブル電源は鉛バッテリーとAC出力のための正弦波インバーターなどを組み合わせたキャンピングカーの従来型電装システムに比べ、内蔵されるリチウムイオンバッテリーによる軽さや持ち運びのしやすさ、ACやソーラーパネルなどさまざまな充電に対応するなど、多くのメリットによりこの1年半で一気に普及が進みました。
現在も「RIVER」シリーズなど様々なラインナップをリリースし、ポータブル電源のトップランナーとして知られる同社ですが、この度フラッグシップモデルとなる「DELTA Pro」がデビュー!
「究極」を謳うモデルは一体どこがスゴイのか? ということで、さっそく実機レビューをしていきたいと思います。
基本スペックにビックリ!
まずは基本スペックをチェックしたいと思います。リチウムイオン電池にはリン酸鉄を採用し、容量はEFDELTAの3倍近い3600Wh! さらに、インバーター出力も3000W(瞬間最大6000W)! と驚くパワーを搭載。サイクル回数も6500回以上(残存50%)とロングライフを実現し、トータルコストを考えてもお得だと納得できるスペックを誇っております。家庭用蓄電池としての運用も想定しているので、この辺のスペックは流石といえるでしょう。
では、実際に見た目からのインプレッションをしていきましょう。
サイズは奥行き63.5×長さ28.5×高さ41.6cm。キャンピングカーに積載するとなると軽キャンパーやコンパクトなバンコンでは搭載スペース的に難しいですが、キャブコンやバスコン、一部のバンコンなら設置も楽なのではないでしょうか?
今回はインディアナ・RVさんにご協力いただき、実際に車両に積んで使ってみました。バッテリー容量を考えると当然ですが重量は約45kgとポータブル電源で言えばヘビー級。持ち上げて運ぶとなると大人でもなかなかしんどい…。ですが、本体下部に2つの大型キャスターを搭載し、伸縮式ハンドルによりスーツケースのように片手で引くことができ移動も想像以上に楽に移動できました。
本体への充電はACやDCをはじめソーラーにも対応。今回のデビューに合わせて登場した400Wソーラーチャージャーは3枚まで連結でき、1200Wでの充電が可能。また、MPPTチャージコントローラーを内蔵し効率的な充電が行えます。さらに、AC充電と組み合わせて最大2700W、EVステーションと組み合わせれば最大4200Wと驚きの高速充電も可能になっています。
「使いたい電力」や「予算」などに合わせ拡張できる
実際に使用インプレッションをする前に、もうひとつ「DELTA Pro」の特徴を紹介しておきたいと思います。それは「拡張性の高さ」。専用のエクストラバッテリー(3600Wh)を最大2台まで接続することが可能。1台増やせば7200Wh、2台なら10800Whまで容量を増やすことができます。
さらに、別売りの「ダブルボルテージハブ」があれば2台の「DELTA pro」を繋ぐことで定格出力を6000Wまでアップさせることが可能。3000Wを超える200V家庭用エアコンでも稼働させられます。
このダブルボルテージハブがあれば、2台のDELTA Proと4台のエクストラバッテリーが接続できるので7200〜21600Whまで容量を拡張できるのは大きな魅力です。
これだけでも機能面ではお腹がいっぱいなのに、同時発売された「スマート発電機」も見逃せません。こちらのガソリン発電機は5400Whで、DELTA Proと接続すれば、設定した電力(%)を下まわると自動的にガソリン発電を開始し、給電してくれるという優れた機能を搭載。キャンピングカーによってはDELTA Proとスマート発電機という組み合わせもアリだと思います。
ここまででも、DELTA Proのポテンシャルがいままでのポータブル電源の常識を大きく上まわっていることがわかると思いますが、次回は実際に使ってみた感想をレポートしようと思います。
DELTA Proは2021年9月29日まで応援購入サイト「Makuake」で早割実施中なので、是非ともチェックしてみてください。Makuake「DELTA Pro」