キャンピングカーには聞き慣れない用語が多すぎますよね。今回は室内に入ったときによく耳にする言葉を説明していこうと思います。キャンピングカーは家などで使う建築用語以外にも船や列車などの専門用語もあり、ちょっと面白いです。
まずは「ダイネット(Dinette)」。これはホテル用語で、小さな食堂やコテージにあるようなダイニングキッチンの意味。キャンピングカーではテーブルを中心にイスで囲まれた食事や休憩などができるスペースで、家ならリビングやダイニングとほぼ一緒の役割です。
「ギャレー(Galley)」は船・列車・飛行機内での調理やその準備をする場所のことで、要はキッチンスペースのことを呼びます。
そんなキッチンまわりでついでに覚えておきたいのが「グレイタンク」。これは船舶用語としてよく使いますが、シンク(流し)やシャワーなどで使った生活排水を貯めておくためのタンクです。
キャンピングカーでは給水タンクと呼ばれるキレイな水を入れておくタンクと、排水を入れるためのグレイタンクを装備することが多いです。
水回りついでにトイレの話もしておきましょう。ポータブル式でもカセット式でも汚物を入れるタンクのことを「ブラックタンク」と呼びます。カセット式トイレはトイレルームに固定されているタイプで、ブラックタンクは外部扉などから持ち出すことが可能になっています。 また、最近では汚物をラップでくるんで捨てるタイプのトイレも登場しています。
出典「カセットトイレC2」
出典「ラップポン」
ポータブル式トイレとは本体下部がブラックタンクになっていて、ある程度溜まったら取り外し、ブラックタンクを家庭のトイレやダンプステーション(キャンプ場などにもある汚物処理場)で処理や洗浄を行います。このポータブル式は災害用としてもここ数年人気の商品になっているので知っている人も多いことでしょう。
ほかにも、特にアメ車などの輸入車では固定式トイレが設置されていることもあり、ブラックタンクの取り外しを行わず専用のパイプを使用してダンプステーションで処理をしなくてはならないモデルも存在します。
また、トイレのある部屋を「マルチルーム」と呼びます。マルチルームは直訳すると多目的スペース。バンコンバージョン以上のモデルだと、マルチルームが設置されたモデルも数多く存在します。
使い方としては、トイレとしてはもちろん、洗面や着替え、シャワーのためのサニタリールーム、ワードローブなどいろいろ。
また排水溝付きの防水パン仕様になっていることも多く、ウエットスーツやスノーボードなどの濡れたモノを入れておく場所としても活用できます。
以上、今回は室内で使う用語を解説しました。これで、キャンピングカーショーの会場やショップに行っても少しは理解しやすいと思います。次回は専門装備について紹介していこうと思います。